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ディル:Anethum graveolens
科名:セリ科
原産地:地中海沿岸 西アジア
草丈:60cm~80cm
開花時期:5月~7月
日当たり・置き場所
日当たりのよい場所で育てます。日陰だとあまりよく育ちません。
同じセリ科のフェンネルと交雑しやすいので、両方育てている場合はできるだけ離した場所で育てます。交雑してしまうと(ディルの花にフェンネルの花粉が付いて実を結んでしまう、など)お互いの性質が混じった雑種のタネができてしまいます。雑種のタネは、播いても香りなどの質が劣る株になる可能性が高いです。
水やり・肥料
やや湿り気味の土壌を好むので、土の表面が乾きかけたらたっぷりと水を与えます。特に真夏の高温期には乾きやすく、乾くとすぐに葉がしおれるので、こまめに水を与えましょう。
生長してきたら2週間に1回程度、液体肥料を与えます。
かかりやすい病気・害虫
アゲハチョウが好んで卵を産み付けます。孵化した幼虫が葉を食べてしまうので見つけ次第、捕ってしまいましょう。
ふやし方
タネをまいて育てます。適期は春3~5月、秋9~10月です。秋にまいた方が花が咲くまでの期間が長く、株も大きくなり葉の収穫も長くできます。春にまいた場合、初夏には花が咲いてしまうので、あまり長期間葉を収穫することができません。秋まきの場合、冬に霜の被害を受けることもありますので気を付けましょう。
植え替えを嫌うので、鉢やプランター、庭に直接タネをまきます。30cm間隔で4~5粒ずつまとめてまいて、間引きながら育てます。ポットにタネをまいて、ある程度育ってから植え付けることも可能ですが、その際は土をくずさないようにそっと植え付けることが大切です。
手入れ
・支柱立て
草丈が高くなり倒れやすいので支柱を立てるか、ぐらぐらしないように株元に土を盛ります。草丈が20~30cmほどになったら早めに行いましょう。
・摘心
20cmくらいの草丈になったら新芽の先を摘む(摘心)と、脇から芽が出てきて枝数が増え、収穫量が増します。
収穫・利用
葉は下の方から摘み取って利用できます。
タネを収穫する場合は開花後に熟して褐色になった頃を目安に株の根元から刈り取り、風通しのよい場所に逆さまにして乾燥させます。タネがぽろぽろとこぼれてしまうので、花の部分を紙袋などで覆ってから吊すようにしましょう。
葉を利用するのみなら、20cmくらいに育った株から順次刈り取って利用するのもよいでしょう。また、一度にたくさんの葉を採ると弱ってしまうので、場所があれば複数株植えて少しずつ収穫するとよいでしょう。ピクルスの香り付けには未熟なタネのついた花穂を茎ごと切って用います。花が咲いた株は、葉っぱが固くなるのでそのまま食べるのには適しません。
地中海~西アジアの広い範囲に分布する一年草で、茎葉やタネを香辛料やハーブとして利用します。人との関わり合いは非常に古く、古代エジプトですでに栽培されていたといわれています。
ヨーロッパでは古くから料理に使われているポピュラーなハーブのひとつです。魚や酢との相性がよく、フレッシュな茎葉はサーモン、ディル・シード(乾燥させたタネ)はピクルスの香り付けに定番としてよく用いられます。
ディルは「なだめる、穏やかにする」という意味の「dilla」に由来します。日本に入ってきたのは江戸時代初期で、薬として使われてきました。
初夏になると、黄色い小花がパラソルを広げたような姿にまとまって咲きます。
K.S.P薬草ファームでの様子
ディルの種は細かいので、土にまばらに植えます。
芽生えたものを一株ずつポットに移します。(写真なし)
大きくなったらポットに移しました。
K.S.P薬草ファームでは、マルチを張った畑に植えました。
5/16のディルの様子。
5/26のディルの様子。
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